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CEO MESSAGE

ものづくりに携わる人が、イキイキと活躍できる社会へ

製造業に携わって30年。これまで数多くの「つくる人」と出会ってきました。
私の原点は、実家が営んでいた「のこぎり製造業」にあります。家の敷地のすぐ隣に工場があり、職人さんたちと家族のように共に暮らしていました。ものづくりに真剣に向き合う人々の姿が、私の原体験です。

幼少期の写真

世界の最前線で見た、日本の半導体産業の変容

1996年、早稲田大学を卒業後、信越化学工業に入社しました。群馬県にある工場で2年、その後8年にわたり半導体材料の海外技術営業に従事。主にインテルをはじめとする半導体メーカーを担当し、各社と密にコミュニケーションを取りながら、工場への訪問も重ねる日々を送りました。しかし当時は、かつて半導体の世界市場シェアで5割以上を誇っていた日本の半導体産業が、競争力を失い始めた時代でもありました。インテルが圧倒的な1位として世界を独走するようになり、サムスンなど韓国勢が台頭、さらに台湾勢も力をつけてくる。私が信越化学工業に在籍した10年間で、日本の存在感はじわじわと薄れていったのです。海外に材料を売りながらも、日本の製造業が弱くなっていく現実に焦りを抱くようになりました。この経験が、「日本の製造業のプレゼンスを、もう一度世界で確立したい」という想いへとつながっていきます。

1990年~2015年 世界の半導体シェアの変遷
1990年~2015年 世界の半導体シェアの変遷

競争力の源泉は、「人」にある

そうした中で、インテルの工場で出会ったのが、「Intel University」に代表される人材育成の仕組みでした。グローバルで共通化された教育制度のもと、若手エンジニアが体系的に全社共通の手法や技法を学び、実務経験を積みながら成長していく。その姿は、当時の私にとって非常に新鮮なものでした。
一方、日本の製造業では、職場によって成長機会が異なっていたり、成長実感を得にくい現場も多く見受けられました。「背中を見て学ぶ」「OJT中心」といった従来の育成方法だけでは、これからのグローバル競争を勝ち抜くことは難しいのではないか。そうした危機感を強く抱きました。

「製造業の競争力は、“人”で決まる」。どれだけ優れた設備や技術があっても、人が成長し、高いモチベーションで輝ける環境がなければ、持続的な競争力は生まれない。この確信から、私は日本の製造業を「人」の側面から支えることを決意し、2006年に起業しました。

ソフトウェアで、ものづくりを変える

最初は、製造業向けに技術系の研修を提供する事業を始めました。その中で、あるメーカーの技術幹部から言われた言葉が転機となります。「研修も大事だが、まずは組織に必要なスキルと、社員一人ひとりの持つスキルを正しく把握することが重要だ。そのギャップが明確になって初めて、戦略的な人材育成が可能になる」。これこそが、日本のものづくりの現場に足りないピースだと確信しました。そして、この課題をソフトウェアで解決できれば、世界中の製造業を変えられる、そう思ったのです。

ソフトウェア開発は未経験からの挑戦でしたが、手探りでの開発を重ね、2016年に「Skillnote」をローンチしました。開発において一貫してこだわり続けていたのは、「現場に根ざしたプロダクト」であることです。パソコンに不慣れな方でも直感的に使える操作性、「溶接」や「素材加工」といった現場特有のスキルを細かく、確実に管理できる仕組み。創業以来、数多くの工場に足を運び、現場の方々と同じ目線で対話を重ねながら磨き上げてきたことが、現在の「Skillnote」の土台となっています。今では、製造現場の技能者から、生産技術・設計・開発とった技術者まで、ものづくりに携わる幅広い人に使っていただけるサービスに成長しました。

つくる人が、いきる世界へ

製造業は、新しい付加価値を生み出し、社会を前進させる、極めて創造的でかっこいい仕事です。ものづくりに携わる人が、「成長している」「力を発揮できている」「組織や事業、そして社会に貢献している」と心から実感できる社会をつくりたい。それが、私たちのビジョン「つくる人が、いきる世界へ」に込めた想いです。そして「Skillnote」を日本発・世界一のサービスへと成長させることで、日本の製造業が世界で競争力を発揮し続けられるよう後押ししていく。その実現に向けて、これからも挑戦を続けていきます。

山川 隆史

代表取締役 山川 隆史 (やまかわ たかふみ)

早稲田大学理工学部卒。信越化学工業株式会社入社。電子材料事業本部にて 新規技術のビジネス開発や開発品の市場開拓などに従事。10年間にわたり、半導体用材料の次世代技術開発など、アジア・欧米のグローバル企業とのプロジェクトに多数参画。2006年3月に製造業の人材育成を支援する会社を創業、2016年1月に株式会社Skillnoteを設立、現在に至る。2006年以降、製造業の人材育成、スキルマネジメントの課題に取り組んでいる。